新宿区高田馬場の司法書士 森住都です。

今年の7月1日から改正された相続法が施行されますが、自筆証書の方式の緩和については今年の1月13日からすでに施行されています。

ちなみに、自筆証書遺言を法務局が保管する制度のスタートは、2020年7月10日となります。

今回は、自分で遺言書を書く、自筆証書遺言の方式によってどの部分が緩和されたか紹介します。

1 どこが緩和されたの?

 今までは、自筆証書遺言については、全て本人が自分で書く必要がありました。

 しかし、全てを自分で書くことは大変だろうということで、財産目録については手書きで書く必要がなくなり、パソコンで作成したものを付けても構わないという扱いになりました。

 不動産は、登記事項証明書、預貯金については通帳のコピーを財産目録として付けても構いません。

2 財産目録をつけていればそれで大丈夫なの?

 財産目録を付けていればそれで大丈夫ではありません。財産目録の全てのページにご本人の署名と押印が必要です。

 署名と押印は、財産目録表面か裏面のどちらでも構いません。

 しかし、財産目録が表面と裏面のどちらにも記載されている場合は、表面と裏面のどちらにも署名と押印をする必要があります。

 署名押印がない部分は無効となりますので、ご注意下さい。

 ちなみに、遺言書と財産目録で複数ページになりますが、契印を押す必要はありません。

3 ○○に相続させる等、遺言の内容を書いたページに印刷していいの?

 遺言の内容がかかれたページに、パソコンで作成された遺産の内容を記載することはできません。

 遺言の内容が書かれたページとは別に財産目録を作成する必要があります。

4 財産目録って訂正できるの?

 財産目録も今までの遺言書と同じように訂正することができます。

 訂正方法は、

①「上記本文中のAをBと改める 」と訂正の内容を書いた上、署名

② 訂正する箇所に押印となります。

なお、財産目録については、財産目録を差し替える方法でも大丈夫です。

その場合は、

①「上記本文中の別紙の土地を別紙2の建物と改める」と訂正の内容を書いて署名

②(削除する)別紙にバツ印+押印

③(追加する)別紙2に押印+署名押印をします。

5 最後に

 せっかく築き上げた財産が、遺言書がないために、相続されることもなく宙ぶらりんになっている場合を見かけます。

「私はまだまだ大丈夫」とは思わず、万が一のことを考え、遺言書を作成されることをお勧めします。

また、遺言書に預貯金を記載したから、預貯金にお金を残しておかなくてはいけないことはありません。

不動産も、遺言書に記載された後に処分しても構いません。ご安心下さい。