新宿区高田馬場の司法書士 森住都です。

最近、民事信託についてのお問い合わせを受けることが増えてまいりました。

そこで、今回は、民事信託について、なるべく分かりやすいようにご紹介します。

メニュー

1 民事信託って何?

2 民事信託の主な登場人物

1 民事信託って何?

 民事信託とは、不動産などの自分の財産を、信頼している人に託すことをいいます。

 具体的な例では、高齢の父が賃貸不動産などの管理を今後息子に任せたいために、賃貸不動産を民事信託したい場合、賃貸不動産の名義を息子に変更し、賃貸不動産の管理を息子に任せるが、そこから生じる賃料等の利益は、高齢の父が受け取るといったことです。

 民事信託が生まれたのは、ヨーロッパの中世時代です。お城や土地を持っている兵士が十字軍へ遠征する際に、信頼している友人へ自身のお城や土地を託し、その兵士の妻や子どもが無事生活していけるよう頼んでいったことから始まりました。

2 民事信託の主な登場人物

民事信託の主な登場人物は、①委託者、②受益者、③受託者 です。

その他に④受益者代理人、⑤信託監督人などがいます。

先ほどの高齢の父が賃貸不動産の管理を民事信託した場合を例にして紹介します。

① 委託者(いたくしゃ)

財産を所有している人で、信託をお願いする人です。

委託者 高齢の父

委託者自身のお持ちの財産のうち、どの財産を民事信託するのか決める必要があります。

民事信託当初は、ほぼ委託者が、その財産から生じた利益などを受けます。

その財産から利益を受ける人を②受益者(じゅえきしゃ)といいます。

上の例でいえば、お父さんが委託者であり、また受益者にもあたります。

② 受益者(じゅえきしゃ)

民事信託された財産の権利を持ち続けます。

受益者 高齢の父 賃料を得る

民事信託契約が結ばれた後、その契約を変更、解除する場合は、受益者が行います。

③受託者(じゅたくしゃ)

委託者から託された財産を管理や運用、契約によっては処分することができます。

受託者 息子

委託者から生じた利益を受益者に支払う義務があります。

受託者自身の財産と、委託者から託された財産をしっかり分けなければいけません。

(委託者、受益者や受託者が亡くなった時に、どの財産が相続の対象かなどが混乱しないようにするためもあります。)

上の例でいえば、息子が受託者にあたります。

受託者は、委託者から委託された財産の管理や運用などを行い、そこから生じた利益をきちんと受益者に支払わなければいけません。

受託者の仕事は大変なので、近い身内など、よほど信頼した人でないといけないため、受託者を探すことが課題となります。